今回は私のブログ仲間である 『森のRIKA+お』 のリカさん・リカオさんご夫妻と初のコラボレーションだ

ご夫妻はホームグランドである金剛山のワイルドコースを歩きつくし、大峰・台高をも制覇する勢いの

ハードトレッカー夫婦である。お二人はブログでは顔を隠されている覆面ブロガーだ。今日はついにそのベールが・・・

森のリカさん・リカオさん

06時30分待ち合わせのコンビニ駐車場で初対面。リカさんは想像通り小柄で、キュートな笑顔が

かわいい美人！リカオさんは精悍なタイプだが、とても人なつっこい笑顔！あぁこのお二人なら今日は大丈夫だな。

１週間前からメールで行き先を検討し『鉄山から弥山』という超ハード＆ワイルドなコースに決定

キツイけど大丈夫ですよ！の一言に我が家は並んで頷いた。

ところが・・・。

09時15分：聖宝谷から出発

行者還トンネル西口に車をデポする予定で天川を進む。大川口を過ぎ

崩れた岩肌が恐ろしいカーブを超えた辺りでリカオ号が停車する

『今更ですが、キツイ鉄山登らずに、弥山から鉄山を下りませんか？』

鬼ヨメもはワケも分からず頷いている。今日の私個人的なメインは弥山と鉄山間のヤバいルートだ

登りでも下りでも歩けるならOK。そこで大川口に２台で戻ることになった

そして大川口で停車すると、リカオさんが、まるで悪いお知らせを持って来た役人のような顔？で

『あのぉ・・・ちょっとね・・・天気もええし・・・冒険しませんか？』

『天気もええし冒険しませんか？』何ともそそられる言葉だ！私がこの誘いに乗らないワケが無い！

リカオさんの提案は、聖宝谷から奥駈に直登する最短コース！さきほどの崩れていた場所だ。

不安はあったが鬼ヨメを横目に即答だ

『行きましょうっ！』

新しい作業小屋手前に駐車して聖宝谷に進む

右手には鉄山が見える、三塚とも呼ばれるのが良く分かる姿だ。あのピークを越えることができるのだろうか？

重機で固められたコースを進むこと30分、ついにガレ場の始まりだ。

今日からWストックの鬼ヨメはガレ場で使い難そうだ、そろそろストックは邪魔だな

と、その後ろでリカさんが突然四つんばいだ！やった！いつもブログで拝見している姿だ！

リカさんはハードなコースが多く（リカオさんのコース取りか？）ブログでもこのような↓スタイルばかりだ

ついに巨大アリ地獄の始まりだ・・・ここで、森の家は左手を我が家は右手を這った。大失敗だった・・・。

『お父ちゃーん！』　『こっちに来ぉーっい』　『行かれへーん』

・・・・落ちるぅぅぅ

何ともワイルドな！しかし鬼ヨメ、今日は楽しんでさえいそうな表情だ。最も恐いのは落石！二人で２０M以上離れて進んだ

崩落ガレ場と60分間の格闘の末やっと安全な林に・・・ここに上がる直前が最もキケンだった

鬼ヨメは私が伸ばしたストックを指先で掴んで這い上がる。リカさんは私が手を貸した

リカオさんは奥様を信用しきってるのか次々と先に進む

『リカオさーん、最短コースは距離だけで時間はトンネルからの倍かかるかもねー？』

『すんませーん！こんなハズやなかったんですけどーっ』

冒険者達は皆同じだ。

12時00分：奥駈道

行者還を背に新緑のブナ林を進む。まだまだ急登だが、鉄山、行者が同じ目線になるにつれ疲れも癒される

予定通り？理源太子像の手前１００M辺りの奥駈道に出た！

今日のメインはこのルートだったかのような達成感に笑顔がこぼれる！奥駈道の上の方から読経が聞こえる

13時00分：弥山

講の団体さんの遅い遅いペースに巻き込まれながら（鬼ヨメはその方が良かった？）山頂に。

100名の団体と聞いたが思ったより閑散とした国見八方覗でランチ

着いたぁーっ！　『これからが本番だぞっ！』

ランチしながらお互いの山行について語り合う。リカオさんちも最近テントを購入されて2週間前に弥山川を

遡行して！八経ヶ岳にテン泊で登られたところだ。テント購入を密かに企んでいる私は根掘り葉掘り質問する

山のハナシはネタが尽きないな！

『さて、どうしましょ？時間は予定よりオーバーしてるけど・・・』

リカオさんが、また悪い知らせを持ってきた役人風で（もうエエか）聞いてくる

『迷うことは、ないんですよね？』

『もう何度か歩いてるんで自信が有りますよ』

『じゃ鉄山下りましょう！』

今更、奥駈下るのももったいない、今日は天候コンディションもバッチリ！今日行かねばチャンスは無い！

14時05分：弥山神社から出発

講の団体さんの読経をバックに神社を進む。何とこの陽気に残雪が所々に・・・

そして、ネットでよく見かけられるトウヒの倒木群に一歩踏み入れるとリカオさんの背中が心なしか緊張。

リカ：『ホンマ大丈夫なんやろうなー』

リカオ：『今日はなースロトレさんいてるから心強いねん！』

ス：『あのー何の役にも立ちませんが・・・知ってますよね？ねっ？』

リカオさんは周囲の山の位置を頼りにルートファインディング。リカさんは、その横で目先のテープを探す

『テープあったよ！』　『それは違うな、もっと左手に無いか？』　『あったよー』

二人のコンビネーションは最高だ！それに引き換え、ただ着いて行くしか術の無い我が家は・・・

『お父ちゃんヤマきれいわー』　

言うてる場合かって！？

15時45分：鉄山平

森の家コンビネーションにてルートを掴んだ後は岩を巻きヤブをこぎ進み、やっと鉄山平に！

鉄山平はネット上では鉄山パラダイスと呼ばれている、これは登山系ネットピープルでは特に著名な

D氏が命名されたものだが、素晴らしいネーミングだ！

そのうち地図にも（鉄山パラダイス）と書かれるかもしれないな。

急にエンジンの掛かる鬼ヨメ・・・やっぱり好きなんだろうな、こんな山行が

そして鉄山ピークに激登る！みんなサル状態だ右手は切り立ったガケ、落ちると・・・落ちると？考えたくも無い

『落ちたら終わりやなぁ』

『そんなコトなったら、今日は三人で来たコトにするぞ』

16時15分：鉄山

鉄山ピークにて望む山河は、当たり前だが、この地に辿り着いた者にしか与えられない展望だ

この光景を前に無事にここまで辿り着かせてくれた山友に感謝する

ありがとうリカオさんリカさん！

と、感動もそこそこに激下りが始まる

そして下りきった処は・・・ザンゲ平だ。何度ネットでこの角度の大きな大きな弥山の姿に憧れたことか！

振り返ると鬼ヨメはふらふら

ふぅぅ〜っ・・・やっと下山だ

『どうにか日没に間に合いましたねーっ、良かったですわー』

いい笑顔をされたリカオさん、おかげさまで憧れのコース（聖宝谷は別だが？）を無事に歩かせて頂きました

また一人こうして山友ができたことに感謝！

また会うことを約束して解散。

『さすがに疲れたやろ？登山する人は多いけど初の弥山を聖宝谷から登ったのは、きっとお前だけやぞ』

『うーん、テツヤマ？アレ登るんやったら聖宝谷登る方がエエな私は・・・』

『てっせん（鉄山）やって！』

鬼ヨメよ、お前に着いて行く自信が無くなったぞ！