テントを担いでの長い単独行が終わろうとしている

もう後は折立へ下るだけだ、私は達成感よりも、何故か寂寥感で胸がいっぱいだ

独りの寂しさ、憧れの地を離れる寂しさ、どちらだろう？

『特別な努力をした者だけに許された聖域』

雲ノ平には様々な表現があるが昭文社の地図にあったこの言葉が一番好きだ

山の神様は私の努力を認めてくれたのだろうか？

いつの日かもう一度、感動を分かち合える者と共に歩きたい、そう願いながら

少しだけ早歩きで下山を急いだ