昨年、ガスに煙る霧氷で幻想的なホワイトクリスマスとなった明神平、今年もぜひ！と企んでいたが

鬼ヨメは所用があって行けなくなった・・・さて、単独だと桧塚奥峰あたりまで足を伸ばそうか

と考えてるところへ『ヒキウス平へ霧氷を見に行こう』とのお誘いを受け、即決だ！

『お父ちゃんだけずるぅぅぅ』ブーブー言う鬼ヨメを尻目に東吉野へ向うが

大又の駐車スペースへ向う車中から見える稜線に白いものは見えない！うーんん、このところ暖かいからな・・・

雪どころか霧氷さえ怪しいかな？

＊今日の参加者はDOPPO師匠、HAMAさん、panaさん、旅人さん、くみさん、ピッケル君さん私の７名

09時00分：大又林道駐車スペースから出発

怪しげな天候の中、滝を過ぎても、朽ちかけた橋を超えても霧氷らしき姿は無い・・・

『大丈夫やっ！明神まで行ったら絶対霧氷はあるっ！』

根拠も無く断言されるDOPPO師匠の言葉にすがるように黙々進むと

キケン箇所を過ぎた九十九折れで、薄暗いガスの中霧氷が現れた

さすがDOPPO師匠！力強く断言されただけのことはあるな

ややあきらめモードだった皆さんも突然現れた霧氷にムヒョーハイだ！

『ハマちゃーん、冬のソナタみたいやでーっ！』

山では一番声のでかい、失礼！声の通るHAMAさんも、今日だけはpanaさんに負けている（ホント失礼！）

ご主人の旅人さんは寡黙な方で、そのぶん奥様のpanaさんがお話をされる、との自己紹介通りだった（笑）

ガスの中佇むピッケルさんの姿がキマッてる！

自称『軟弱な山ヤ』とのことだが、吉野から玉置山までの奥駈けを制覇されている、尊敬するなぁ・・・

明神平は昨年と同じようにガスの中だ、九十九折れの最後辺りで見えた霧氷もすっかり消えてしまい、再び不安が・・・

『大丈夫やっ！ヒキウス平まで行ったら絶対霧氷はある！昼には晴れる！』

再びDOPPO師匠の根拠のない断言だ（笑）よし、期待しよう！

11時20分：明神岳

そして明神岩まで進むと再び霧氷だ、DOPPO師匠の断言は、きっと間違いないだろう

台高縦走路まで出ると霧氷どころか積雪だった、この辺りで５センチくらいだろうか

いつの間にかこんな道標が建っていた・・・なんだか墓標に見えるぞ。ここは、昭文社の地図上では穂高明神と記されている

かつて上高地の穂高明神がが祀られていた？とネットで読んだ記憶があるが真偽のほどは定かではない

私は、ここから桧塚奥峰に向かうコースは初めてなのでワクワクする

霧氷のブナ林が美しいな

桧塚方向へ左手に下り始めると雪はさらに深くなる。コースも不明瞭なので皆さん好き勝手にはしゃぎながら下る！

大はしゃぎな自称うさぎチームのお二人、くみさんは、可愛く光るピアスがお似合いだ

HAMAさんは・・・元気いっぱいだ（って何や！って怒られるだろうなぁ）

寡黙なご主人である旅人さん、ご夫婦は揃って長靴を履かれている、滑り止めにスパイクが着いているのか

興味深かったので聞いてみたが、山を傷めるからとの理由で普通の靴底とのこと、さすがっ！山を愛する人は違うな

わしわしと先頭を進むDOPPO隊長、今日は家人にナイショで購入された、おニューのモンベルの赤が似合ってる

が・・・ちょっと着膨れぎみか？

『ゴハンまだぁぁぁ〜？』

後方から何度目かのHAMAさんの大声、いや、良く通るお声が聞こえる（笑）

桧塚奥峰の手前辺りだろうか？赤テープを右手に分岐し始めると霧氷が華のように美しくなる

『わぁーっきれーっい、華が咲いてるみたいやーっ』

前方からのpanaさんの声が響き渡る、が、後方のHAMAさんには聞こえ難いようで

『なにぃー？やっと、ごはんぅぅ？』

何を聞いても、ごはんに聞こえるようだ、とほほ・・・

満開の霧氷の華に見とれているとスローペースになって行く

そして、突然目の前が開けると

12時10分：ヒキウス平

ヒキウス平だ！

自然が作り上げた素晴らしい世界に歓声があがるが、突風でかき消される

しばし、この美しき世界に見とれた後は、HAMAさん念願のランチタイムだ、風を防ぐ場所を決めると一瞬ガスが晴れる

『な、ヒキウス来たら霧氷がキレイ！昼には晴れる！って言うぅたやろ』

ご自慢げな笑みでDOPPO師匠が言ったかと思うと、突然暗雲がたちこめ、猛吹雪となる（笑

・・・師匠ぉぉぉお〜晴れるどころか、オニギリに雪積もってますよー！

そそくさと食べ終えて撤収だ、名残惜しいけど寒さには勝てない

『赤鼻のトナカイ』を唄いながら楽しく集合写真だ

すっかり満足な笑顔で明神平へ引き返す。コースは先ほどの吹雪で新雪がサクサクして気持ちいい

吹雪は収まったが、着いたばかりの霧氷が風に舞い、幻想的となる

14時15分：明神平

台高縦走路も真っ白だ、なんと美しい姿だろう

積雪は深いところで30センチほどになっただろうか。明神平はあしび山荘が見えないほどガスが濃くなっていた

山荘の下辺りでは、一瞬青空が見えた！しかし路面はコチコチだ、HAMAさんは念のためアイゼンを着ける

少し下ったところから見上げたpanaさんの大きな声が響く

『あの黒いのなにぃー？動いてるでぇーっ？クマぁああ？』

どうやら、しゃがみこんでアイゼンを着けるHAMAさんの姿がクマに見えたようだ！（それじゃKUMAさんだって）

晴れ間に見えた薊岳もうっすらと雪化粧だ、もう少し下山を遅らせれば青空の霧氷が見えたかも・・・

何てこと言うと贅沢だって山の神様に怒られるだろうな

ご家庭ではサンタさんの皆さんも今日だけはプレゼントを貰って喜ぶ子供に還ったような笑顔だ

山のサンタさん素晴らしいホワイトクリスマスをありがとう！