今シーズン二回目の沢は、初めてお会いするBp-hiroさんとご一緒することに

hiroさんは、バックパック、BC、クライミング、フィッシングと

自然相手の遊びは何でもこなしてしまうツワモノ、そして雑誌、岳人に

山行記録を寄稿する文才の持ち主でもある超人気ブロガーだ

昨年から、いつかは一緒にと願っていたイベントがやっと実現

行き先はhiroさんの希望で、大峰の秘境、七面山と釈迦ヶ岳の間を流れる

宇無ノ川遡行と決まったが、前夜からの激しい雨でさい先不安な出足

林道を小１時間歩いて取り付きへ向う、見下ろす川は激流だ

『どーすかね、これ？ちょっとヤバいかもしれませんね〜』

『そーっすね、ヤバいかもしれませんね〜』

何度も同じ言葉を口にしながらも、お互い退こうとはしない、困ったオトコたち

シューズを履き替えて川へ下るが、いきなり入渓に迷う

『いやいや、こんな川じゃなかったんですけどね』

昨年一度歩いたときは、水量も少なく穏やかな流れだったのだ

いきなり腰オーバーの入渓、そして強い流れに焦ってしまう

実はこの時点で既に私は諦めモードだったのだ

だって、入渓ポイントからこんなコンディション、上流はどうなんだ？

今日は止めましょうか・・・と言いかけたそのとき

いきなりヘタれてる私の横を、カッパのごとくhiroさんは泳ぎだす

ぐんぐん流されながらも対岸へ辿り着き笑ってるhiroさんを見てると

こりゃ、ヘタれてるバヤイじゃないぞ

なんて、意味も無く追いかけるように流れに飛び込んだ

対岸に辿り着いて、ヘロヘロになりながら気付いた

デジカメをザックに収めてなかったのだ

ってなことで、いきなりカメラも潰れテンション下がりまくり

ダメだ、この激流に、カメラも潰れてブルー、もうダメっすと、ヘタれモード全開

『いやーっ、秘境ですね~、最高ですね~』

そんな私とは完全対照に超ハイ　↑　なhiroさん

いかん、このノリに着いて行かねば！沢はムリでもノリだけは着いて行かねば

って、ずぶぬれ＆ブルーで頭の中はワケが分からないことになってるし

昨年歩いたときは無かった岩を伝う滝に打たれながらへつる

今日は、なるべくへつらないと流れに押されてしまいそうだ

そろそろ、胎内くぐりのはずだが見えない

流れに埋まったのか？まさかな・・・

と、２Hほど歩いたところで私は目を疑った

昨年は、こんなに　↑　神秘的で穏やかだった２段の滝が・・・

『hiroさん？こりゃスゴイですよ、滝が埋まってるし！』

この辺りに座って休憩してたよな・・・

ってか、もう完全に川、それも激流だし

もう笑うしかないな

この先ダメに決まってるよな、もう撤退だな

『この先の高巻き、ちょっとヤバいので離れて下さいねー！』

ってか、行ってるし

実は、ここまで来たら、この先を見ずに帰れるか、みたいな妙なモードになっていたのだ

hiroさんは、なんてことないカンジで着いて来る

高巻きから川へ下り返し二段の滝の落ちこみを見下ろす

こりゃ、やはり激しいな

この辺りからの渡渉が厳しくなり、途中でhiroさんが手際良く

簡易のチェストハーネスを装着してくれた

事前のギアの準備、危険予知、ジャッジ、そしてその手際

やはりいろんな経験を持つ人と行動すると勉強になるな

この沢ではロープ不要です、なんて事前にメールしてた自分が恥ずかしいぞ

適当な河原でランチ

軽く乾杯するが、寒さで振るえが止まらない

今日は、鬼ヨメが作ってくれた牛肉のしぐれ煮を乗っけた牛めし

なかなか美味しく出来てるじゃないか

ランチの後も、行ける所まで行こう

と、果敢に攻めるが、片口谷出合手前の巨岩に挟まれた小滝の上

見た瞬間に私は諦めた

狭くなったぶん流れは更に激しく、そして巻くことも出来ないのだ

hiroさんは前後周囲を見渡すと、えい！っと飛び込むが、あっさり押し戻される

ここは行けたとしても、帰りがキケン過ぎる、諦めましょう

やっと男たちは退き際と認めたのであった

帰りは右岸に注意しながら胎内くぐりを探す

私の記憶通り、大きな流木が岩の上に乗っかてる場所を発見

あった、ここだ

と、巨岩を越えて川に下って行くが・・・

なんだこれ？

巨岩の中はこれまた激流

こんなところ、くぐれるワケないし

hiroさんは楽しみにしてた胎内くぐりを見れただけで満足な様子

しかし・・・

このエメラルドグリーンの　↑　神秘的な場所が

こんな激流に！？

ま、これはこれで中々見ることの出来ないシーンかもしれないな

ガイドするつもりが、完全にhiroさんにリードされ

おまけに超ヘタれなことまでバレバレ〜

それでも、お互いのファイトを称え合うには充分だ

また新たな、そして心強い山友が出来た喜びと

撤退とは言え、手応えのある沢歩きを堪能した一日だった