小池新道は、思ったよりも歩きやすく、整列した大きな石を踏んで進む

ここから登りの始まりだ、その前に行動食を採っておこうとザックを降ろし

小休止を終えたところに、下からアルイキオクご夫妻が・・・

重そうなザック背負ってるが、そのペースの速さに感心しながら（←ってか、自分が遅い？）しばし雑談

” 今晩は、ヤキニクやでぇ〜 ”

そうかぁ、楽しそうだなぁ・・・いや、今回は独り、しっとりなのだ

せっかくの誘いだが、やんわりとお断りして進む

秩父沢では、結構な水量が流れていて、水の補給と休憩するひとたちで賑わう

たしか、この上には雪渓があるはずだ、冷たい風が心地よい

秩父沢を過ぎると、トレイルは樹林の中を縫うようになり、本格的な登りが始まる

夏だと雪渓が残るシシウドが原、そして熊のおどり場を抜けると楽しみにしていた鏡池

だが・・・

すっかり雲に覆われてしまった穂高

カメラを出すまでもなく鏡池には黒い水しか無く、何も映らない

槍の姿も諦めて、小屋で水分補給と休憩を終えて立ち上がると

またまた、アルイタキオクご夫妻の声が・・・

” 今から生ビア飲むのよぉ〜♪ ”

うーんん、今回は時間との戦いだ、なのでビアは我慢しているところへ、この悪魔の誘い

いや、今回は独り、しっとりなのだ

今度こそお別れ、とばかりに挨拶して先を行く

鏡平山荘は、鏡池の向こうにも木道が渡ってあり、小さな池となっていた

その池の周り

今年、初めて秋の色を見た