朝陽が眩しくて眩しくて

サングラスを忘れたことを後悔する

乗越に向かうに連れて草紅葉の色合いが濃くなって行く

トレイルは木道が途切れた後もトラバースするように、緩やかに進む

すると、また木道となる

これは歩きやすいな、前を行く鬼ヨメの足取りも軽い

テン場から30分そこらで、新室堂乗越

ここからは、ゆるぅ〜くアップダウンのはずだ

楽しみにしていた剱岳の姿はまだまだこれからだ

奥大日が青空の下、どんどん近づいて来る

『ほへぇ〜、なーんや、お父ちゃん2時間もかかれへんのんちゃう？もうそこやろ？』

あ、お前、あの左の、すぐそこに見えるのがピークだと思ってないか？

『・・・お父ちゃん、まさか思うけど、あの右のんちゃうやろな？』

はいはい、あの右のんが奥大日岳です、はい

『お父ちゃん、騙したやろ。テン場から指差してたのは左のはずや！』

あぁ、もう、右でも左でもいいから歩けよ