紺碧の空、銀白の峰・北八ヶ岳スノーハイク
八ヶ岳周辺・蓼科山
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山仲間との新年会で持ち上がったプラン たまには、小洒落たペンションとかに泊まってスノーハイクなんてどう？ 酔っぱらいたちは意気投合、あれよあれよと行き先は北八と決まった 基本はテン泊なメンバーに似合わないペンションも予約し 天気予報も良好、さぁ白銀のスノーハイクだ
しかし 出発当日、中央道は駒ヶ岳SA手前でパンクするという重大トラブルを起こした私はブルー どうにか先行隊と２時間遅れで辿り着いた女神茶屋PA こんな時間の到着、やはり満車状態で駐車に苦労、ブルーな気持ちに疲労感が圧し掛かる さぁ、今から追いつくぞ
登山口から既に積雪は予想を超えていたが、この晴天だ あの蓼科のエビの尻尾に会えるのだろうか？ ま、この晴天だ、北八から南八まで見渡せるのは間違いないだろう 気持ちの良いシラビソの森を縫って歩き始める
シラビソの森を抜けるまでは緩やかな丘の散歩道 これって、突然に急勾配が始まるんだろうな と思ってたら、やはり40〜50分ほどで急登となりアイゼンを着ける
P2120辺り、遠くに南八を眺めながら簡単なランチを終えると そろそろ森林限界、樹氷もしっかりと残ってる と、喜んでるバヤイじゃない、ここからが本当の急登だ それも一直線！これでもか、ってなほどストレートなルートだ
樹氷がモンスターに変わる頃、ガレ場を下って来る先行隊の皆さんと遭遇 初めに声をかけたKさん、私の到着で鬼ヨメのスノーシューが借りれると分かって笑顔 車のトラブルよりも、スノーシューの心配の方が大きかったようで･･･ ま、そんな素敵なチームなのだ（ん？） 『もぅ、みんなと山なんか行けへぇ〜ん、ぜぇーったい行けへぇ〜ん』 お気楽ハイク希望だったのに、急登＆ゲキ下りに泣きながら下って来たHさん その姿を全員で笑いながらカメラで撮影、ってか 無事に全員揃った感なんてありゃしない、我らは、そんな素敵なチームなのだ（ん？）
先行隊と分かれてピークを目指す ちょっとした岩場を回りこむと、モンスター越に赤岳、阿弥陀、権現 うおうっ！八ツだっ
完全に凍りついたヒュッテに向かってトラバースで進むが、強風にカラダが負けそうだ ヒュッテに寄ったところで何もないし、このままピークへ行こう！
トレースの無い斜面をザクザク踏みつけて行く 『八ツの展望もエエけど、ピークの寒々しいカンジもエエぞ〜』 先行隊のDさんの言葉通り、そこは別世界だった
広がる雪原に無数の岩が転がり 青空の上には雲が恐ろしい速さで流れてゆく
なんて荒涼たる姿なんだろう なんて寂しい姿なんだろう 単独だったら、恐ろしささえ覚えたのではないだろうか 胸が締め付けられるような光景に、しばらく動けなかった
でもカメラを向けられると飛んでみたりもする 何かしてないと、この雪原に吸い込まれそうな、そんな気がした
下山後に知ったこと、かの深田久弥氏は、この蓼科山についてこの様に記している −秋風に吹かれながら、石ばかりの項上で私は一時間あまり孤独を味わった− やはり、この山頂は寂寥感を抱かせるのかもしれない
さぁ陽が落ちるまでに下ろう 下山も紺碧の空の下、白銀を蹴ってゆく 早朝のトラブルも疲労もふっ飛ぶ素晴らしいコンディション 時間はあっと云う間に過ぎてゆく
モンスターの間を縫って、真っ直ぐなルートを下る 雪山の下りではいつも超ハイになるP君さん、思いっきり尻セードを楽しむが あまりの急降下に高山病になったと急にローテンション そんなあわれな姿を皆で指さして笑う、そんな素敵なチームなのだ（ん？）
まったり下山の先行隊にも追いつき、やっと全員で行動 泣き顔だったHさん、やっといつもの輝く笑顔だ
陽の傾くシラビソの森を一列で進む 今日がスノーシューデビューとなるMさん、D師匠に誘われて森の中 どうやら、気に入った様子で、あっと云う間に見えなくなる
女神茶屋登山口に戻ると、そこには我がチームの２台だけ さっそく、似つかわしくないペンションへ向かおう♪
ホタテのマリネにアイスプラント、添えてあるのは味噌チーズ メインの豚ヒレのあと、何故かちゃんちゃん焼き どれも美味しく豪快に食べ、そして飲み、もちろん部屋でも２次会 が、やはりトラブルのお陰か、疲れてたようで知らない間に撃沈していた
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