−　The First Day　２０１０．０７．１７ −

今シーズン初の北アルプスは、例年雨続きである海の日の３連休

行き先は、2008年に立山から薬師岳まで縦走したときにココロを奪われた稜線

赤牛岳から水晶岳までの長く、そして優雅な稜線だ

この稜線を歩くには、一般的に水晶岳から赤牛岳へのピストンとなる

しかし、それでは物足りない

そこで、３年前に山の先輩たちがチャレンジした読売新道から水晶岳を目指すコースとした

17日22時自宅を出て、扇沢着は03時過ぎ

トロリー駅前駐車場は、予想に反して空きスペースがちらほら

満月に照らされた駐車場で仮眠をとり、アラームが鳴る前に目覚めたのは周囲の喧騒のおかげか

予定通り、06時30分の始発トロリーバスに乗りこむことが出来た

06時50分、黒部ダムの巨大なコンクリート壁、そのアーチに始めて降り立った

晴天のスタートに登山者の群れは一気にハイテンション

あちこちでカメラを向けては立ち止まる集団を独り黙々と抜いて行く

と、ふと立ち止まり目指す方向を見上げると

あれは、昨秋に通り過ぎた黒部別山だろう、あの直下は未だ大雪渓、いや雪塊だろうな

その反対に望むピーク、あれは針ノ木岳だ

アーチからトンネルを抜けると、やはりロッジくろよん方向へ進むのは私独りっきりだ

そりゃそうだ、こんな時間にこの方向へ進むとなると、針ノ木谷から船窪へ向かうか

読売新道を目指す者しかいない、どちらもマイナーなルートだ

きっと独りだろうな、そう思ってはいたが、やはり不安が横切る

初めてのトレイル、そして激登り、そこへ辿り着くまでの整備状況・・・不安要素ばかりなのだ

遊覧船乗り場を過ぎると吊り橋があり、その先はやっと黒部のブナに会える

トレイルは、まだ遊歩道状態、これがいつまで続くのだろう？

きっとロッジくろよんまでだろうな

気持ちの良い遊歩道を独りコツコツと進む